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制品情報
ニッケルテフロンメッキのサイマーコート

サイマーコート


サイマーコートの用途例

  1. 1、食品業界:抗菌性・非粘着性・耐滑り性・耐磨耗性・耐熱性

    パン用金型、ガイド、シューター、パネル、底ブッシュ、プレスロッド 麺ほぐし機リテーナー、チョコレートカッター等

  2. 2、医療業界:抗菌性・耐腐食性・耐熱性

    ワゴン手摺、抗菌性を必要とする箇所等

  3. 3、樹脂・ゴム業界:非粘着性・耐滑り性・耐磨耗性・耐腐食性・耐熱性

    金型、マンドレル、ブレーカープレート、サイジング等

  4. 4、金属加工業界:摺動性・かじり防止・耐磨耗性・耐熱性

    冶具、金型、パーツフィーダー、ハブ、シューター、レール、 押さえ板等

 

サイマーコートの特性

サイマーコート | 低摩擦係数 低摩擦係数

テフロンの含有量が多くなると摩擦係数が小さくなります。
サイマーコートはテフロンの含有量が多く、摩擦係数はテフロンと同等の数値を示します。
低摩擦係数により摺動部などでは下記のような効果もあります。

サイマーコートの説明 | 1年間使用(20万回摺動した場合) SUS304:SUSが摩耗します。サイマーコート:摩耗はほとんどありません。

サイマーコートの説明 | 対腐食性 耐腐食性

サイマーコートの説明 | 対腐食性
内容 皮膜状況
1%硫酸 変化なし
1%フッ素 変化なし
1%NaOBr(ph 12.5) 変化なし
1%NaOH 変化なし

岡山県工業技術センターにて

 自己潤滑性

サイマーコートは、テフロン特性である自己潤滑性を有し、摺動時の焼き付き防止・カジリ防止に効果があります。特に無潤滑状態での摺動も条件次第では十分に対応できます。また、皮膜内部にはテフロン粒子が均一に入っており、表層部が摩耗しても、次から次へとテフロン粒子が供給され、メッキが無くなるまで安定した摺動性を維持します。

サイマーコートの説明 | 自己潤滑性

 密着性

テフロン粒子は、ベースの合金にしっかりとバインドされており、簡単にはとれません。また、皮膜全体の密着力も優れており、高い密着力を誇ります。 サイマーコートの説明 | 対密着性

 非粘着性

テフロン含有量の多いサイマーコートは、テフロンの特色が強く、非粘着性や離型性を示します。そのため離型剤を省略、節約することが可能です。(※一部対象外もあります)
特殊な樹脂やゴムによってはサイマーコートとの相性が悪い場合がございます。
弊社の営業または技術者までお問い合わせください。
サイマーコートの説明 | 非粘着性

 撥水性

サイマーコートの接触角は111°で、テフロンコーティングと同等の値を示します。サイマーコート表面の汚れを取り、十分に清浄な面を出すことにより、アルコールを撥じくことも可能です。
サイマーコートの説明 | 撥水性

 皮膜硬度

サイマーコートは、テフロン含有量により皮膜硬度が異なります。例えばテフロン含有量を10%程度にすると、普通の無電解メッキと同程度の硬度を持ち、且つ自己潤滑性があるため、自動車関係の摺動部品にも最適です。テフロン含有量が多くなるに従って皮膜硬度は低くなっていきますが、「サイマーコート」は熱処理前でHv200~250を示し、テフロンコーティングなどに比べて硬く、簡単に傷ついたりしません。
サイマーコートの説明 | テフロン含有量と皮膜硬度のグラフ

サイマーコートの説明 | 皮膜厚 皮膜厚

無電解金属メッキの特徴である膜圧の均一性・高寸法精度はそのまま継承しています。よって品物の形状にこだわらず穴(貫通穴)の中やエッジ部にも隙間なく付けることが可能です。

サイマーコートの説明 | 皮膜厚

サイマーコートの説明 | 耐熱性 耐熱性

サイマーコートは最終工程で300℃の熱処理を施します。
300℃付近での連続使用も可能です。

サイマーコートの説明 | 静電気防止 静電気防止

無電解金属メッキをベースにしているため、電導性があり静電気を発生しません。
そのため、半導体部品や精密機器、クリーンルームへの使用が可能です。

サイマーコートの説明 | 消音効果 消音効果

摺動したり、金属同士がぶつかったりする際に生じる音を、少なくすることが出来ます。
これは、皮膜の中に入っているテフロンが、緩衝材の役目を果たすためです。
また、低摩擦性や自己潤滑性により、摺動抵抗が小さくなるためです。

サイマーコートの説明 | 抗菌性 抗菌性

大腸菌O157・MRSA肺炎桿菌に対し、抗菌効果があります。
(岡山工業技術センターにて)

※カタログ・テストデータはこちら(PDF:2.41MB)