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ニッケルテフロンメッキ | サイマーコート

サイマーコート


サイマーコートとは?

サイマーコートは金属メッキをマトリックスとし、その皮膜中にPTFE(テフロン)の微粒子を30%均一に分散・共析させたものです。このサイマーコートの特徴としては無電解金属メッキの持つ耐摩耗性・均一性・高寸法精度、テフロンの持つ潤滑性・非粘着性の両特性を備えた機能を発揮します。

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構造

サイマーコートは、金属メッキ液の中にテフロンの微粒子を分散させ、この微粒子がメッキの成長過程において、メッキと共に吸着することを積み重ねて形成しています。しかし、テフロン自体は撥水性を持っており、このままではメッキ液の中に分散させることが出来ません。
そこでサイマーコートは右の図のように界面活性剤を用いてテフロンに親水性を付与し、メッキ液の中に均一に細かく分散させています。(図1参照)更に、分散しているテフロン微粒子が、被メッキ物の表面に吸着しなければ、メッキ皮膜の中に共存しないため、粒子の表面電位は(+)にし、吸着させています。(図2参照)サイマーコートはこの様なディスパージョン(テフロン微粉末の懸濁液)を開発し、「コーティング」を施しています。
サイマーコート説明図/分数粒子が析出金属と共析するための吸着現象 図1.分数粒子の表面への水和イオンの吸着 図2.カソード表面への粒子の吸着

メッキのおはなし

サイマーコートは複合無電解ニッケルテフロンメッキです。 テフロンの滑りやすい特徴を無電解ニッケルメッキ中にPTFE(テフロン微粒子)を複合させたものが、この「サイマーコート」です。 用途としては、半導体搬送部品、自動車部品、シャフト、シリンダー摺動部品、非粘着性、離型性を要するものに最適で、フッ素コ-ティングとは比べ物にならないくらいの寿命があります。 サイマーコートコーティング層の特徴としては、皮膜中に30%のPTFEを均一に分散、共析させており、最終工程で300度の熱処理をすることにより、表面はHv350の硬さになります。 サイマーコートは樹脂コーティングと異なり表面が硬く、すべり性、耐磨耗性、離型性に優れ、色々な摺動部品に利用できます。即ちこのサイマーコートは「テフロンの滑り性」と、「無電解ニッケルメッキの耐久性能」を兼ね備えた最先端のメッキ・コーティング技術といえます。