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DLC処理装置


DLCの特徴

Ⅰ.DLCとは?

ダイヤモンド / ライク / カーボンの頭文字を取ってDLCと呼んでいます。
つまり、ダイヤモンドのような性質を持ったカーボン膜という意味です。
天然のダイヤモンドと非常に良く似た結晶構造になっており、成分は炭素と水素からなる安定的な硬質膜のことです。硬度:1000~HV
表面高度が非常に高いなどの様々な性質を持っており、工業用材料や加工品への展開や更には新しい素材の誕生にも可能性をもち、環境・安全・省エネへの貢献が期待されています。RoHS指令対応、脱クロームが実現、超硬資源の代替

Ⅱ.DLCの性質

DLCは以下の多くの性質を持っています。

  • ◆高硬度・・・SUSや超鋼よりも硬い
  • ◆紫外線遮断
  • ◆低摩擦・・・非常に低摩擦で超潤滑
  • ◆導電性及び絶縁性
  • ◆耐摩耗性・・・耐摩耗性に優れる
  • ◆耐薬品性
  • ◆耐食性・・・酸、アルカリの反応性なく腐食しない
  • ◆バリア性・・・酸素や水を透過防止

大型プラズマイオン注入装置

装置標準スペック

大型プラズマイオン注入装置
主用目内容
装置構成高電圧パルスモジュレータ、真空チャンバ、制御盤
高圧パルス電源充電容量8kJ、出力電圧-20kV、出力電流50A(MAX)
パルスRF電源標準1.5kW
排気系ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、圧力コントローラ
ロータリーポンプ、メカニカルブースター
チャンバサイズ高さ約1m、奥行き約1m
ガス導入系マスフロコントローラ(標準6系等)
制御方式シーケンサ制御方式

基材(材料)とDLC膜の相性について

材料分類材料名密着性等の相性推奨膜厚
金属アルミ系2μm~
チタン系2μm~
ステンレス系2μm~
鉄系2μm~
銅・真鍮系5μm~
ゴム・樹脂系シリコン(Si)~1μm
エチレン、プロピレン(EPDM)~1μm
ニトリル(NBR)~1μm
ウレタン(U)~1μm
ブチル(IIR)~1μm
アクリル△~○~1μm
RET~1μm
テフロン~1μm
セラミック系他アルミナ~2μm
ジルコニア~2μm
SiC~2μm
カーボン~2μm

<備考>

金属系基材の表面を酸化処理したものに対しては、DLC膜の密着性等の相性は低いと考えられます。
(例)アルマイト→アルミ基材の表面を酸化処理

アルミ、チタン、銅・真鍮などの基材は、基材自体の硬度が低く、外から受ける力に対して、塑性変形しやすく、塑性変形した境界部に歪が集中し、DLC膜に割れが生じ、剥離に進行する可能性が考えられます。
摺動部分等、外から受ける力と、基材の塑性変形し易さのバランスによりますが、この歪を緩和するため、DLC膜を厚く積むことが必要と思われます。

ゴム系等の場合、基材の弾力的な撓りにより、膜厚が薄いDLC膜の場合は、表面にシワ等が入る傾向が考えられ、約~1µmの膜厚が必要と思われます。