材料分類 | 材料名 | 密着性等の相性 | 推奨膜厚 |
金属 | アルミ系 | ◎ | 2μm~ |
チタン系 | ◎ | 2μm~ |
ステンレス系 | ◎ | 2μm~ |
鉄系 | ◎ | 2μm~ |
銅・真鍮系 | ○ | 5μm~ |
ゴム・樹脂系 | シリコン(Si) | ◎ | ~1μm |
エチレン、プロピレン(EPDM) | ◎ | ~1μm |
ニトリル(NBR) | ◎ | ~1μm |
ウレタン(U) | ○ | ~1μm |
ブチル(IIR) | ◎ | ~1μm |
アクリル | △~○ | ~1μm |
RET | ◎ | ~1μm |
テフロン | ◎ | ~1μm |
セラミック系他 | アルミナ | ○ | ~2μm |
ジルコニア | ◎ | ~2μm |
SiC | ◎ | ~2μm |
カーボン | ◎ | ~2μm |
<備考>
金属系基材の表面を酸化処理したものに対しては、DLC膜の密着性等の相性は低いと考えられます。
(例)アルマイト→アルミ基材の表面を酸化処理
アルミ、チタン、銅・真鍮などの基材は、基材自体の硬度が低く、外から受ける力に対して、塑性変形しやすく、塑性変形した境界部に歪が集中し、DLC膜に割れが生じ、剥離に進行する可能性が考えられます。
摺動部分等、外から受ける力と、基材の塑性変形し易さのバランスによりますが、この歪を緩和するため、DLC膜を厚く積むことが必要と思われます。
ゴム系等の場合、基材の弾力的な撓りにより、膜厚が薄いDLC膜の場合は、表面にシワ等が入る傾向が考えられ、約~1µmの膜厚が必要と思われます。